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 W3-Stained Glass

立体作品のはんだ付け ~ はんだ付け作業 ~

立体作品の仮り組み、仮止め作業

立体作品のはんだ付けはフラックスを塗って仮止めをして盛り上げる作業をする。これは平面作品のはんだ付け作業となんら変わりはありません。むしろポイントはフラックスを塗るまでの工程が大事です。

どういうことかというとはんだを仮止めするまでに立体作品のフォルムを作る必要があるということです。綺麗に形作られた形状を留めるためにはんだで仮止めを行います。

例えば図のような12面ポットを組み立てるとします。

ブルーのステンドグラス12面ポット

こちらが銅テープを巻いた状態の組み立て前の12面ポットです。

組み立て前の12面ポットステンドグラス

これをいきなりはんだではなく、まずはセロハンテープやビニールテープ、マスキングテープ等を使い立体的に組み立てていきます。

今回はセロハンテープで組み立てます。隣のピース同士を隙間ができないようにセロハンテープでつなげています。最後に両端をつなげると立体的に立ち上がります。

※テープは後で剥がしやすくするために端っこを折っています。割と重要です!

12面ポットをセロハンテープで組み立てる
セロハンテープで組み立てた12面ポット

立ち上がった立体作品をこの状態ではんだで仮止めをしてもいいのですが、なるべく正円に近いほうが綺麗に仕上がるため図のようにクラフトテープの芯などあてがうとよりよいバランスが取れるとおもいます。

セロハンテープで組み立てた12面ポット

この状態で始めてフラックスを塗り、上下2箇所ほどはんだで仮止めを行います。

セロハンテープは溶かすと後で剥がすのが大変なので邪魔だったら少し剥がしたりしつつはんだをします。

12面ポットに仮止め

底のピースを仮止めすると全体がしっかりとします。それまでは形崩れを起こさないようにそっと取り扱うようにしてください。

底のピースは側面から一段下げた位置で仮止めをする必要があります。もちろん必ずそうしないとダメということではありませんが基本はそうです。

12面ポットの底の付ける位置

底のピースの取付方法はいくつかありますが今回はこちらの方法をご紹介いたします。

まずポットを逆さに置き、適当なテープで"渡し"を作ります。2箇所でも3箇所でも特にそういう制限はないです。渡しを作った上に底のピースをポンと置き、いい位置に調整をしてはんだで仮止めを行います。

底のピースの仮止めができたらポットはしっかりすると思います。渡しに作ったテープと仮組みに使ったすべてのセロハンテープをはがして仮組み、仮止め作業は完了となります。

ステンドグラスポットに底をつける

立体作品のはんだ付け作業

はんだをきれいに流すには水平を意識する必要があります。平面作品のはんだ付けはべたっと置いているので自動的に水平になっているのに対し、立体作品のはんだ付けは、はんだをする箇所ごとにこちらで水平にアジャストをしていかないといけません

12面ポットだと一辺の水平をつくりはんだ付けをする→次の辺の水平を作りはんだ付けをする という風にはんだ箇所ごとに丁寧に水平を作りはんだをしていきます。

これはポット、小物に限らず大きなランプでもその都度水平を作りながらはんだをしていくことになります。

販売されている専用の道具は特にないので(大きなランプ用のものはなくはないですが)水平を保つために段ボールにいらないタオルを入れたり、作品の角度を維持したまま固定する道具を自分で作ったりと自分でできる工夫をしていく必要があります。

立体作品のはんだ付け作業
左手で水平を調整しつつはんだ作業をする図

  平面作品のはんだ付け                    パティーナで染色