平面作品のはんだ付け ~ はんだ付け作業 ~
はんだ付け作業とはコパーテープを巻いたガラスピースをはんだでつなげていく作業のことです。汚れてはいけないものや溶けるものは周りに置かないようにすることと何か適当な作業板があるほうがよいでしょう。
またこて台のスポンジには水を含ませ、フラックス(緑の薬品)は適当な小瓶に少量だけ移して使います。火傷の恐れがあるためはんだ付け作業中は必ず軍手を着用するようにしてください。
はんだごての持ち方は利き手にはんだごて、左手にはんだ棒やガラス作品、ラジオペンチ等を持ちます。
※一瞬でもはんだごてを置く場合は、必ずこて台の上に置いてください。
ガラスを並べてフラックスを塗る
はんだをするガラスを表裏に注意して並べます。すべてのガラスに当てはまることではないのですが、基本的に表面はテキスチャと呼ばれる凹凸が特徴的で、裏はフラットであることが多いです。わからないときはどちらでも問題ありません。
フラックスと呼ばれる薬品を銅テープを巻いた箇所に塗ります。ガラス部分にはみ出しても問題ありませんがあまりべたべたつけすぎると煙が多めにでたり、フラックスの液体が沸騰し、はじけたりするので適度な量を塗ります。
フラックスは何度も塗って大丈夫なので、はんだが綺麗に溶けなかったり伸びが悪いときにまた塗るとよいでしょう。
フラックスを塗ったら位置調整をしておきます。はんだで仮止め作業を行うと、容易に移動はできなくなるため最終的な位置調整になります。
はんだで仮止めとはんだ付け作業
すべての隣接している箇所を仮り止めしていきます。点付けを行う個所にはんだ棒を近づけ、はんだごてでそっと溶かし、そのままはんだごてで点打ちをします。ゆっくり確認をしながら繰り返して全体を固定していきます。
仮止めが終わったらはんだを盛ります。はんだ棒を再び近づけ、少し多めにはんだを溶かしつつ、はんだがついていないほうに移すようにスライドさせていきます。
はんだの盛り上げイメージとしてはかまぼこ状に軽く盛り上がっていれば大丈夫です。
一辺ずつ作業を行い最後に交差している個所を丁寧に溶かし、なるべくしわのないように仕上げます。縁も薄く塗り、裏面のはんだ付け作業も同様の流れで行います。
裏表のはんだ作業が終わったら側面を整えます。
※表裏の作業中に大量に側面に流れ出て、くっついているはんだがある場合はあぶないので軽くこそぎ落としておきます
はんだをする箇所を上にしてほんの少しだけふっくらとする程度にはんだをのせます。作品の持ち手の上にはんだが落ちないように気を付けてください。当然フラックスは塗ります。
※今回は直線ですけど丸い作品ならばこまめに角度調整をしないといけません。
銅線金具の処理
作品によっては銅線を装飾として加工して利用したり、吊り下げの金具として使います。その銅線のはんだでのコーティングについて説明をしておきます。
銅線の金具がある場合は本体に取り付ける前に薄くコーティングをしておきます。これはコーティングをしておくと悪目立ちしないという単純な理由です。別に問題がなければコーティングをする必要はありません。
※コーティング作業をする場合は必ずラジオベンチで銅線を持つようにしてください。素手では絶対に触らないように注意をしてください。
まずフラックスをこまめに塗り、少し多めに溶かしたはんだで塗り残しのないようにコーティングをします。最後にもう一度フラックスを塗り、上から下に余分なはんだを流すように溶かすと艶ができます。
銅線金具を任意の箇所に付けます。箇所によっては強度が弱いためできるだけしっかりとつけるようにしましょう。