ステンドグラス材料販売、ランプ、パネル、小物、テラリウム等の制作

 W3-Stained Glass

パティーナで染色 ~ パティーナ、ワックス仕上げ ~

こちらのページではパティーナ処理について説明をします。

パティーナ=【pathina】という言葉は経年変化による古びという感じの意味合いにあたるそうです。

ステンドグラスにおいてのパティーナ処理とはパティーナという薬品を使い、はんだ、もしくはケイムを染色する作業のことになります。

下地処理の大切さ

はんだ付け作業が終了したステンドグラスの作品をブラックのパティーナで処理を行うとします。そこで先ほどはんだ付けを終えたパターンと1週間前にはんだ付けを終えてそのまま置いていたパターンの2種類があるとします。

この二つ、どちらが綺麗に染まると思いますか??

答えは先ほどはんだ付け作業を終えたパターンのほうが綺麗に染まると予想できます。理由は簡単で1週間前にはんだを終え、そのまま置いていたステンドグラスの表面には酸化膜、錆の膜ができているので薬品が染まりにくい状態になっていると考えられるためです。

パティーナ処理は、はんだ付け作業を終えたら洗浄後にすぐ染めるのが望ましい。しかし染めれなかった場合はスチールウールで表面を軽くこすり、酸化膜を取り除いておくと再び染まりやすい表面を取り戻すことができます。

薬品の種類

パティーナにもいくつか種類があります。黒く染めるものや銅色に染めるもの、アンティーク色に染めるものやはんだがほんのりゴールドに染まるもの等。

薬品の力が強い劇薬のタイプもありますがこちらはインターネットで販売する予定はありません。今回こちらで紹介するのはクラフトとして使いやすいタイプのものです。

  • 発売元ガラスランド アンティックパティーナ
  • 発売元ガラスランド ブラックパティーナEX
アンティークパティーナ
ブラックパティーナEX

アンティークパティーナは銅色に古びがある感じに仕上がります。正直色ムラが出ても味わいに見えるため小物としてとても使いやすいです。

ブラックパティーナEXははんだを黒く染める薬品ですが色落ちがしやすいため、塗ってから10分~30分程置いておくほうが色が安定しやすいです。時間経過後洗わずにワックスでそっとはんだ面を磨いていきます。

またシルバー仕上げという銀面で仕上げる方法がありますが、これは単純にパティーナを使わずにワックス仕上げをしたもののことをいいます。

実際の作業の流れ

はんだ付け作業が完了したステンドグラスの作品をしっかりと台所洗剤で洗います。スポンジの硬いほう(不織布)のほうではんだ面を特に洗っておきます。はんだ処理をしてから数日たっている場合はスチールウールを水につけ、全体を軽く磨いていきます。

薬品を小皿などに使う分(少量)だけいれます。薬品劣化があるため使い終わった薬品は戻さないでください。薬品をいれたらゴム手袋と適当な布やスポンジ、筆等を用意します。(私は研磨剤なしの不織布を使用しています)

小皿にパティーナ

こすって塗り残しのないように全体を染めていきます。

ステンドグラスを染める作業

染めた作品は洗わずにワックスを含ませた布等でぽんぽんとはんだ面を軽く叩き、なじませていきます。

  立体作品のはんだ付け                    ワックスで防錆と艶出し