ミラテクト

こんにちは、だぶです(*^-^*)
本日は、鏡の腐食防止に役立つ「ミラテクト」という商品についてご紹介します。
ステンドグラスで使う鏡は、特に何も対策を施していないと、フラックスやパティーナ液の影響で黒ずんでしまうことがあります。ミラテクトは、そのような鏡の腐食を防ぐために使用します。
類似の商品や代替品も存在しますが、ミラテクトはステンドグラス用として調整されているため、使い勝手が良いと感じています。また、長く使う用途の作品を作る上で、その安心感は非常に重要です(笑)
基本的な使い方として2度塗りなどの対策は必要ですが、塗膜が比較的強いため、塗り漏れがなければ効果が期待できます。塗膜が弱い商品の場合、銅テープを貼り直す際に塗膜が剥がれてしまうことがあるため、塗膜の強さは重要なポイントとなります。

成分とかも一応書いていますが字がめちゃめちゃ小さいのでもう見えないです(;一_一)
とりあえず溶剤で溶かしたアクリル樹脂が主成分のようで、弱酸、弱アルカリに耐性があるってことみたいです。換気もしたほうが良いみたいです。

こちらは用途と使用方法が書いています。
まあかみ砕くと鏡の縁に皮膜を作るためのもので油分や汚れの除去後、ムラなく塗る、または二度塗りをして硬化後に銅テープを巻いてくださいとあります。

ミラテクトのキャップの裏にはマニキュアのような筆が付いています。ちょっと塗りにくいですが…。
塗布する箇所についてですが、鏡ガラスは主にガラス層、鏡層、コーティング層の3つの層で構成されており、ミラテクトで保護すべきなのは、この真ん中の鏡層になります。
まあよくわからないかもしれないので具体的な作業の流れを説明します。

作品作りで使う鏡と思ってください。それを軽く研磨したものになります。

裏から見るとこんな感じです。コーティング面が割りと欠けていてミラテクトが塗りにくそうですね。
そのため面取りをして軽く整えてミラテクトを塗りやすい状態に整えてあげます。
本当は鏡用のルータービットを使えばだいぶ欠けは抑えられるのですがまあそのためにわざわざ購入もどうかなと思うので今日はないものとします。

鏡をルータービットに対して45度くらいにあてがい、一定の速度、力加減で面取りを行います。スライドさせる感じで軽く整えるくらいで大丈夫です。

軽く整えたらこのような感じになりました。
ミラテクトを塗る箇所はこの面取りを行った箇所から少し裏面にかけてです。

結構もたっとした液体なので塗りにくいです…。ミラテクトは開けっ放しにしていると乾いてしまうようですので地味に焦らされます

面取りしたところから少し裏面にかけて二度塗りしました。欠けが大きい箇所は欠けに被せるようにミラテクトを塗っておきます。
15分くらいで表面は乾いていると思いますが完全硬化してから銅テープを巻いてくださいとあるので30分~1時間くらいは置いた方がいいかもしれません。

銅テープは通常の幅のものでも問題ありませんが、もし幅広のものをお持ちでしたら、そちらの方がより良いかと思います。

もし幅広の銅テープを使用される場合、ミラテクトの樹脂面をできるだけ保護するために、表面に露出する部分を少なくし、裏面に多く重ねるようなバランスで貼り付けます。

薬品が内部に浸入しないよう、ヘラなどで銅テープをしっかりと押さえてください。
その後のハンダ作業においては、特に鏡の縁に近い部分は、できるだけ作業を終盤に行うか、短時間で済ませるように心がけてください。熱が加わりすぎると樹脂の変形につながる可能性があるため、過度な加熱を避け、手早く作業を行うことが望ましいです。
鏡をやったことがない方は「面倒くさそう!」と思われるかもしれません
正直なところ、完璧に行ったつもりでも、1年ほど経過して黒い錆の斑点が現れてしまい、ショックを受けた経験があります。
そのため今回の作業は、完全に錆の発生を防ぐことを保証するものではなく、あくまで錆びが出る可能性をできるだけ低減させるためのものとご理解いただければと思います。
以上で鏡の下処理の紹介は終了となります。
それでは本日もお読みいただきありがとうございました(*^-^*)
2025/4/22