ガラスに穴をあける
こんにちは、だぶです。
今回はガラスに穴を開けることについて少し触れてみようと思います。
私はステンドグラスの時計の制作やアクセサリーガラスのバチカンを付ける際にガラスに穴を開ける作業をしています。
あと球根を置くところとかを作る時に使ったことはありますが結構マニアックな作業(笑
まあ丁度作っているものが時計でしたのでは今回はステンドグラスの文字盤という体で紹介したいと思います。
ただ、ポイントを押さえた上でちょっと練習が必要なくらいの難しさはあると思います(あまり人にやらせないので曖昧です)
そしてガラスに穴をあけると一言で言っても方法はいくつかあり、その中からできる方法を選択して作業を行うことになると思います。
サンドブラスト
記事として紹介はしませんけど手段としてサンドブラストで掘り進めてそのまま穴を開けることは可能です。
ダイヤモンドホールソー
卓上ボール盤や電動ドリル等の尖端に取り付けてリング状に掘り進めて穴を開けるツールです。貫通の時に力を加えないように結構な時間をかけて作業をしないとすぐにガラス欠けができるので個人的には苦手です。欠けがでにくくなるテクニックのようなものもありますが正直現在はあまり使っていないです。
※上の画像は3cmくらいの大きめのビットです。
1/4インチのルーター刃
1/4インチのルーター刃での穴あけ作業。色々なタイプのルーター刃があるので全部で出来るとは言えないのですが上の画像のようなルーター刃は見ての通り、天辺(てっぺん)は削れる形状になっているのが分かると思います。
そのためガラスを押し当てていると研磨されていき、いずれ穴があきます。ただいくつか問題点があります。
1、通常のルーター作業と同じように水が必要
1/4ビットは見ての通り給水がされないので自分で水分を足す必要があります。研磨面や研磨刃にちょこちょこと指やスポンジで水を足す必要があります。
2、滑りやすい
ビットの上に水平にガラスを押し当てても研磨が安定するまで非常に持っていかれるというか横滑りがしやすいため、最初はガラスを斜めに押し当てる必要があります。適度な削り跡が出来たら徐々にガラスを水平に戻していきます。
3、不透明系ステンドグラスだと研磨面が見えないという点
透けたガラスならばルーターの刃の位置や研磨状況がなんとなく見えるので作業がしやすいのですが、不透明系ステンドグラスだとまったく何もみえません
『大体この辺に穴を開けたい!』というくらいならば下図のように刃とガラスに十字の目印を付けてそれを合わせるとおおよその位置での穴あけは可能です。
十字の位置を合わせ、ガラスを少し斜めに傾けて研磨をします。画像では片手で持っていますが撮影の都合なだけで実際は両手でしっかりと持つ必要があります。
位置が安定したらこまめに水分補給をしつつ掘り進めます。ただリスタートでスイッチを入れる際、一時的に片手になるのが難しいかもしれません。フットスイッチがあるとこういう時は便利なんですけど。まあ掘り進めていくと
あ、あいた(笑
少しずれていますけどこの方法だとこれくらいは想定内です。時計の文字盤等で利用をする場合、開けた穴に合わせてに型紙を写し、カット、研磨の工程になると思います。
ハンドルーターでの穴あけ
このような手に持って研磨をするルーターをハンドルーター、ミニルーターなんて言っていますね。用途はビットを付け替えることで磨きから研磨まで多岐にわたります。ホビー細工や彫金等でも使い、ガラス用ってわけではありません。
丸いビットを使っていますが穴あけで使える形状のものは多いです。ダイヤモンドポイントとかで検索するとそれっぽいものがヒットすると思います。
こちらは女性の方ではちょっと大きいかな~ってくらいのハンドルーター。モーターパワーがあるので穴開け専用機として使っています。
尖端が細い(1㎜?1.5㎜?)のでガラスアクセサリーの穴開け等でも使っていますが、時計の穴開けでも使うのでこんな感じでやっていますという紹介をしておきたいと思います。
少し水をいれたバットで穴をあけます。容器ごと貫通しちゃったりしないように下に木でも適当なプラスチックのものでもあるといいと思います。ルータービットと同じように斜めに傾けてスタート。
新品ビットならあっという間です。
少し径の大きい丸ビットであけた穴を拡張します。
穴が広がりました。さらに別のビットで拡張してもいいのですが私は持っていないのであとは1/4インチのステンドグラスルーターのビットを使います。さらに拡張するのが本当は一番簡単だと思います。
小さな穴から1/4インチのルータービットが見えるので慎重に位置を合わせて穴を広げます。貫通したら1/4ビットの側面を使い穴を良いサイズまで広げます。
大きすぎるとあまりよくないので1㎝の金具が丁度収まる程度まで慎重に研磨を進めていきます。
クラフトクロックで使う金具を実際に当ててサイズを見ます。とまあこんな感じでやっております。1/4ビットのルーターのくだりが少し難しくなるためあとはお財布と相談しつつ道具を選別してくださいね。
繰り返しますが失敗が少ないと思われる作業は小さい穴から大きいビットに変えつつ拡張していく方法です。
インパクトドライバー等でいけるのか?
ハンドルーターはないけどインパクトドライバーや電動ドリルならあるという人もいるかと思います。インパクトドライバーにドリルチャックというオプションの道具を利用すればミニルーターのビットも一応使えます。
普段はやりませんが出来るかどうか試してみました。
ドリルチャックが安物だからかビットの軸の回転が不安定でしたが(ガラスに押し当てると安定しだす感じ)、一応トルクはあるしビットが全然削れる状態ならば穴開けは可能ですね。勢いよく削ってしまうと欠けがでやすいので貫通しそうになったら丁寧に掘り進めます。
結果、やりやすいとは思わないけどわりといけるもんだなって感じでしょうか(笑
単純な穴あけならば削れるビットさえあればなんとでもなるなっていうのが本音です。
とまあざっくりですがステンドグラスに穴を開ける方法について紹介をさせていただきました。ただ穴を空けずにライン取りで解決するのもステンドグラスならではだとも思います。その辺は皆さんの創意工夫ということで(笑
それではお読みいただきありがとうございました(*^-^*)
2022/03/20