猫の時計
ステンドグラスのカット済みキット、猫の時計のご紹介です。
今回ご用意しているのは白猫と黒猫です。三毛猫もいつか追加するかもしれません。
少し細かいパーツもありテープ巻きでは難しい箇所もあるかもしれませんが、小さなパネルデザインなのでハンダ作業は比較的早く終わるかと思います。猫の髭がちょっと細かい作業になる感じでしょうか。
黒猫の文字盤に使っている塗料は次回制作から現在のブロンズ色から白に変更予定です。目のパーツも少しずつバージョンアップをしているため今後も改良を加えることもあるかと思います。
使用ガラスのご紹介
白猫にメインで使っているホワイトのガラスはオーシャンサイド・グラスタイル社製の不透明系白の流れが特徴のSPF305Sです。
スペクトラム社製のSP305Sからリニューアル品として販売しており、膨張係数96のフュージング用ガラスとしても利用ができます。
黒猫にメインで使っているブラックのガラスSPF1009もオーシャンサイドグラスタイル社製のフュージング用のガラスとなっております。
白猫、黒猫、共通で使っている耳の内側のベージュ色のガラスはココモ社のKO425。鼻、首輪に使っているピンク色のガラスはユーイン社製のJY10-903となっております。
目のガラスはフュージングと呼ばれるガラスを窯で焼成する技法で作った物です。独特の作り方をしているため紹介はできませんが最近は黒目が大きくなるように意識しています。
制作工程
カット済みキットをご利用いただいている方に少しでも参考になる制作工程をお届け出来たらと思います。
こちらのキットでは研磨済みのガラスピースと髭の銅線パーツが6本、図面が2枚入っています。
完成後の時計パーツの組み立ては時計の手引書を参考にしてください。
では工程を追っていきます。まず開封後は下図のようにガラスピースが並べられていますのですべてのピースに銅テープを巻いていきます。
サンプルで制作した画像の品は銅テープの裏地が黒色のブラックフォイル、3/16の幅を使用しています。ピンクのガラスはブラックフォイルの裏地の粘着材の黒色に飲まれてしまう(暗い仕上がりになる)ので粘着材の色が銅色のノーマルフォイルを使ってもよいでしょう。
こちらの記事でテープの裏地の違いによるトーンの変化について書いていますのでよかったら参考にしてください。
すべてのピースに銅テープが巻けたらハンダ作業の準備にはいります。
ハンダ作業に入る前に文字盤のローマ数字やドットの上にマスキングテープなどで軽くカバーをしておきます。
これはサンドブラストをした箇所に落としこんだ塗料が熱いハンダが入り込むことによって起きるトラブルを防ぐために行います。
※白猫で写真を撮ってなかったようなので黒猫で…
ハンダの準備ができたら仮止めをしていきます。隣接するピースを動かないように点付けで止めていきます。
※白猫で写真を撮ってなかったようなので黒猫で…
表面、裏面とハンダを盛っていきます。
表面、裏面とできたら側面を仕上げていきます。角度をこまめに変えつつ、ぽんぽんと叩きながらほんの少しだけ側面にハンダをのせていきます。難しいようならば薄く塗っておくだけでも問題ありません。
髭の銅線パーツはハンダで薄くコーティングをしておきます。はんだ面をきれいにするにはフラックスを塗る必要がありますが、フラックスは蒸発もしやすいため何回か塗ることになります。
髭の取付けにかかります。少し細かい作業になりますが頑張っていきましょう。
まずは一本目の髭をラジオペンチなどで固定をしてフラックスを塗り、銅線に熱を加えて本体のラインに溶着させます。一本目は真ん中の髭を置くことで二本目、三本目のバランスがとりやすくなるかと思います。
二本目も同様にラジオペンチで固定をしてフラックスを塗り、一本目の髭に触れないように二本目のみに熱を加えて溶着させます。
三本目も同様の作業を行い、反対側の髭も同じ作業をしてください。できたらハンダ作業は終了となりますのでしっかりと洗浄を行ってください。
しっかりと洗浄をしたら任意の色の染めてワックスを塗りステンドグラス工程は完成となります。
時計パーツと針は手引き書を参考にして取り付けてください。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。
まとめ
- カット済みキットでは道具、消耗品(銅テープ、薬品、はんだ等)は含まれていないので別に用意する必要がある。キットはこちらから
- コンパクトサイズガラスで作られる方は記事を参考にしてガラスを用意。