スクエアチップのフォトフレーム
四角いガラスチップで構成されたシンプルなデザイン。ステンドグラスフォトフレーム、カット済みキットのご紹介です。写真サイズはL版となります。
直線カットだけでできるデザインで余ったガラスでも十分制作できるため、ガラスカットの練習や小物作りの入門作品としても向いています。
工房での体験では配色をご自分で選んでいただき遊んでいただいております。
ガラスが決まるまでお時間がかかってしまいますがそれが面白いのでしょうね!
使用ガラスのご紹介
『スクエアチップのフォトフレーム・カット済みキット/バラエティグリーン』では3種のグリーンのガラスを使用。濃い目のブルーグリーン(SP523-2W)、薄い目のブルーグリーン(EM-4904)、長めのボーダー部位として薄い目のイエローグリーン(EM-4906)を使用しました。
当然写真が収まる箇所には透明のガラス(FL003)をいれておりますので、計4種類のガラスを使用していることになります。
『スクエアチップのフォトフレーム・カット済みキット/ダークバイオレットブルー&アンバー』では四隅に濃い目のバイオレットブルー(EM-4922)のガラスを使用。ブルーのガラスを囲うのはアンバー(KCE137)、長めのボーダー部位としてフローラガラス(F-01)を使用しました。
制作工程
簡単にスクエアチップのフォトフレームの制作手順のご紹介をさせていただきます。カット済みキットを想定した説明になりますがご了承ください。
キットではカットと研磨済みのガラスを軽く図面に貼り付けておりますので、一枚とっては銅テープを巻いて元の位置に戻すという作業になります。
すべてのピースに銅テープが巻けたらはんだ作業の準備をします。
<補足>
中央のクリアガラスには普通の銅テープを巻いても良いのですが少しアクセントになるようにウェーブ模様のついた銅テープを付属品として付けております。
こちらをクリアガラスに巻いていくのですが、ポイントとしては裏が1mm弱ほど出るように巻いていくと綺麗に仕上がるかと思います。
※最後巻き終わりの処理はどうすれば?と思う方は重なった箇所のウェーブ部分だけ切り落とします。これでなんとなく伝わるでしょうか・。
最終的な位置調整ができたらポイントをはんだで仮止めしていきます。仮止め箇所は大体の作品においてはどこでもよいです。
仮止めが終わったら表、裏と銅テープのラインにはんだを盛っていきます。盛る量としてはふんわりかまぼこ型がだいたいの目安になります。
表→裏と終わったら側面に軽~くはんだを盛ります。まずははんだ溜まりがあれば火傷に注意をしつつ落としておきます。次に側面を水平に維持しつつ、ほんの少しだけはんだを盛るイメージで、こてでぽんぽんと軽く叩くように伸び広げていきます。
側面ができたら再び表、裏と全体の手直しをします(側面を行ったことで乱れた箇所がでるためです)
写真押さえ用の銅線パーツを用意します。これをはんだで薄くコーティングします。
まずはこてで素地温め、フラックスを塗り、全体にはんだを塗り広げていきます(とりあえずごてごてでいいので塗り残しのないように)
最後にもう一度フラックスを塗り、余分なはんだを上から下に流すように溶かしとると画像のように艶やかに仕上がります。
4つ出来たら一度洗っておきます。理由は本体に付けたら裏面が洗いにくくなるためです 。
※こちらの作業は大変熱くなるため汚れても良い作業板、ラジオペンチを必ずご用意ください。
コーティングした金具をクリアガラス裏面の四隅に固定をしていきます。写真を入れる隙間を確保するために付属の厚紙を透明ガラス面に敷き、画像を参考に金具根元をL型にはんだします。
L型にはんだをする理由のひとつとしてデザイン的な強度の弱さをカバーする意味合いがあります。
全体を見まわして問題がなければしっかりと洗浄をします。フラックスの液体は残ってると錆の原因になりますので注意が必要です。
任意の仕上げ処理を行います。ブラック、アンティーク、シルバー仕上げとお好きな色合いで仕上げましょう。シルバー仕上げは少し錆びやすいため、こまめなワックス処理、磨きを行う必要があります。
ワックスをかけ、余計な油分をキッチンペーパーなどで拭きとったら完成となります。光が差し込む場所に置くと綺麗に色が出ると思います。
それでは今日はこの辺で。ありがとうございました(*^-^*)
まとめ
- カット済みキットは銅線金具、特殊銅テープ、アクリルスタンドは付属品として内包されておりますが道具、消耗品(銅テープ、薬品、はんだ等)は含まれていないので別に用意する必要がある。キットはこちら
- シンプルで初心者向き。余ったガラスでも作りやすいデザイン。
- L判の写真サイズを想定しています。